と言うワケで、やってきました焼肉屋。その名も「昇家」。
飛騨牛を専門に扱っていると言う、
それだけで高級ですと言わんばかりのお店だ。
なんとこの店、うちの近所にあり、
あの「つじホル○ン」から、歩いて30秒くらいの所にあるの。
灯台下暗し、大正デモクラシーとはまさにこのこと。
3年近くこの辺に住んでいて、全然知らなかった……。
店の前にある看板にはちょっとしたメニューが載っていた。
値段を見ると、最低でも750円と、ぼったくり感バリバリの雰囲気。
一皿750円は高いが、「つじホル○ン」の特上ハラミは880円。
まだ手の届かない範囲じゃない。
俺は意を決して友達とその店に入った。
店内は薄暗く落ち着いた雰囲気。
だが、席は夕方5時30分だと言うのに満席状態。
予約の取っていなかった俺たちは、しばらく待つことになった。
それから待つこと30分。
ようやく席に通された俺は、メニューを開いて愕然とした。
カルビ1500円。
牛タン1500円。
ロース1500円。
ハラミ1500円。
俺がメインで食している焼肉食材のほとんどが1500円?!
確かに店の看板には、ホルモンとかセセリとかしか書いてなかったけど、
まさかメインの肉が倍の値段もしやがるとは思ってもみなかった……(><)
俺は驚きのあまりメニューを落としそうになる。
どうする?! こんなバカ高い値段の焼肉なんて注文できるのか?
一皿で「焼肉ウエスタン」に三回行けるんだぞ?! どうするんだ俺?!
「とりあえず、特上カルビと、特上ハラミと、特上ロースと……」
そんな俺の考えなど無視して、友達が淡々と注文を開始する。
ちょっと待て! 特上って何だ?!
慌ててメニューを見ると、そこには未曾有の恐怖が待ち受けていた。
特上はどれもこれも2500円だと!?
一体何なんだ! この天文学的数字は?! 新手のギャグなのか?!
ヤバイ、マジで俺はぼったくりの店に連れてこられた……。
俺は訝しげな表情で友人を見つめる。
もしかしてこいつもグルなのか?!
友人は冷えたビールをプハーッと美味そうに飲み干していた。
暫くして肉が運ばれてきた。
ここまできたらあきらめて食うしかない。
俺は恐る恐る運ばれてきた特上牛タンを見た。
……なんだこれは?
そこには俺の知っている牛タンは無かった。
俺の知っている牛タンとは、薄く切られているペラペラの肉のことである。
だが、そこにあった肉は、まるでロースかと思うような厚さを持っていた。
いや、下手したらロースより厚いかもしれない。
「肉は半焼けの方が美味いんだ。おっと、これは塩だからタレはつけるなよ」
そう言って軽く焼いた肉を友人は俺の皿に乗せた。
俺はそのロース牛タン(仮名)を恐る恐る口に運んだ。
そして思わず呟いた。
「ジュ〜シィ……」
口に含んだ途端、肉汁がジュッとこぼれ、
まるで豆腐でも噛んでいるんじゃないかと思うような柔らかさが
歯と舌に伝わってくる。
飲み込んでしまうのが勿体無いと思うくらい美味い牛タンに、
俺は暫くの間、夢中で牛の舌とディープキスをしまくっていた。
「特上ロースです」
次に運ばれてきた肉を見て、俺は再び目を見開いて驚く。
そこには、TVのブラウン管の奥でしか見たことの無い、
赤と白の混じったマダラ模様の肉が置いてあったのだ。
そう、霜降りである。霜降りの飛騨牛である。
そして一口食べて全身に電気が走った。
「こ、これは、肉じゃねぇ……」
俺が今まで食った肉とは明らかに違う食べ物がそのにはあった。
肉の形をしていながら肉の味じゃない肉。
もはや何がなんだか分らないくらい激ウマなその肉に、
俺は感動のあまりマジで泣きそうになった。
今まで食べていたロースってなんだったのだろうか……。
「特上カルビです」
「特上ハラミです」
「アーグー豚です」
その後運ばれてくる肉の味は言うに及ばず。
気がつくと、俺は放心状態になりながら店の外に立っていた。
ぼんやりと空を見上げると、丸い月が光り輝いている。
……お母さん、今日、僕はまた一歩、大人の階段を登りましたよ……。
帰り際、「つじホ○モン」の前を通る。
さよなら「つじホル○ン」。君のことはもう忘れてしまった。
これからの俺は「昇家」との愛に生きるよ……。
次の日。
すっかり「昇家」に骨抜きにされた俺は、
会社に言ってもその焼肉屋の話ばかりしていた。
すると一人の女の子が俺に話しかけてきた。
「私も美味しい焼肉屋を知ってますよ。きっとその店よりも美味しい焼き肉屋をね」
――なんと、まだ続く!(^^)
飛騨牛を専門に扱っていると言う、
それだけで高級ですと言わんばかりのお店だ。
なんとこの店、うちの近所にあり、
あの「つじホル○ン」から、歩いて30秒くらいの所にあるの。
灯台下暗し、大正デモクラシーとはまさにこのこと。
3年近くこの辺に住んでいて、全然知らなかった……。
店の前にある看板にはちょっとしたメニューが載っていた。
値段を見ると、最低でも750円と、ぼったくり感バリバリの雰囲気。
一皿750円は高いが、「つじホル○ン」の特上ハラミは880円。
まだ手の届かない範囲じゃない。
俺は意を決して友達とその店に入った。
店内は薄暗く落ち着いた雰囲気。
だが、席は夕方5時30分だと言うのに満席状態。
予約の取っていなかった俺たちは、しばらく待つことになった。
それから待つこと30分。
ようやく席に通された俺は、メニューを開いて愕然とした。
カルビ1500円。
牛タン1500円。
ロース1500円。
ハラミ1500円。
俺がメインで食している焼肉食材のほとんどが1500円?!
確かに店の看板には、ホルモンとかセセリとかしか書いてなかったけど、
まさかメインの肉が倍の値段もしやがるとは思ってもみなかった……(><)
俺は驚きのあまりメニューを落としそうになる。
どうする?! こんなバカ高い値段の焼肉なんて注文できるのか?
一皿で「焼肉ウエスタン」に三回行けるんだぞ?! どうするんだ俺?!
「とりあえず、特上カルビと、特上ハラミと、特上ロースと……」
そんな俺の考えなど無視して、友達が淡々と注文を開始する。
ちょっと待て! 特上って何だ?!
慌ててメニューを見ると、そこには未曾有の恐怖が待ち受けていた。
特上はどれもこれも2500円だと!?
一体何なんだ! この天文学的数字は?! 新手のギャグなのか?!
ヤバイ、マジで俺はぼったくりの店に連れてこられた……。
俺は訝しげな表情で友人を見つめる。
もしかしてこいつもグルなのか?!
友人は冷えたビールをプハーッと美味そうに飲み干していた。
暫くして肉が運ばれてきた。
ここまできたらあきらめて食うしかない。
俺は恐る恐る運ばれてきた特上牛タンを見た。
……なんだこれは?
そこには俺の知っている牛タンは無かった。
俺の知っている牛タンとは、薄く切られているペラペラの肉のことである。
だが、そこにあった肉は、まるでロースかと思うような厚さを持っていた。
いや、下手したらロースより厚いかもしれない。
「肉は半焼けの方が美味いんだ。おっと、これは塩だからタレはつけるなよ」
そう言って軽く焼いた肉を友人は俺の皿に乗せた。
俺はそのロース牛タン(仮名)を恐る恐る口に運んだ。
そして思わず呟いた。
「ジュ〜シィ……」
口に含んだ途端、肉汁がジュッとこぼれ、
まるで豆腐でも噛んでいるんじゃないかと思うような柔らかさが
歯と舌に伝わってくる。
飲み込んでしまうのが勿体無いと思うくらい美味い牛タンに、
俺は暫くの間、夢中で牛の舌とディープキスをしまくっていた。
「特上ロースです」
次に運ばれてきた肉を見て、俺は再び目を見開いて驚く。
そこには、TVのブラウン管の奥でしか見たことの無い、
赤と白の混じったマダラ模様の肉が置いてあったのだ。
そう、霜降りである。霜降りの飛騨牛である。
そして一口食べて全身に電気が走った。
「こ、これは、肉じゃねぇ……」
俺が今まで食った肉とは明らかに違う食べ物がそのにはあった。
肉の形をしていながら肉の味じゃない肉。
もはや何がなんだか分らないくらい激ウマなその肉に、
俺は感動のあまりマジで泣きそうになった。
今まで食べていたロースってなんだったのだろうか……。
「特上カルビです」
「特上ハラミです」
「アーグー豚です」
その後運ばれてくる肉の味は言うに及ばず。
気がつくと、俺は放心状態になりながら店の外に立っていた。
ぼんやりと空を見上げると、丸い月が光り輝いている。
……お母さん、今日、僕はまた一歩、大人の階段を登りましたよ……。
帰り際、「つじホ○モン」の前を通る。
さよなら「つじホル○ン」。君のことはもう忘れてしまった。
これからの俺は「昇家」との愛に生きるよ……。
次の日。
すっかり「昇家」に骨抜きにされた俺は、
会社に言ってもその焼肉屋の話ばかりしていた。
すると一人の女の子が俺に話しかけてきた。
「私も美味しい焼肉屋を知ってますよ。きっとその店よりも美味しい焼き肉屋をね」
――なんと、まだ続く!(^^)
コメント
私、うすいぺらぺらのんしか、食べたことないです!!
く〜〜〜〜〜っ!!
私も、大人の階段登りたいです・・・・(笑)
ふふふ、でも俺もまだ登っている最中です。
先はまだまだ長いですわ。
それまでに俺の財布が持つかどうかが心配です(><)